人間の目の仕組み
見るってどういうこと?
人の赤ちゃんは、妊娠7カ月頃には、母親のお腹の中で光を感じることができるようになるといわれています。
生まれる前から、目でものを見るための訓練を始めているのです。
見るために最も重要なのは『光』
見ているものにぶつかり反射した光は、目の表面にある透明なレンズ(角膜、前房、水晶体、硝子体)をそれぞれの境界面で進路を変えながら通過し、目の中にあるレンズ(網膜)で、もういちど進路を変えて1点に集まります。
その光の束が視神経を通り、脳に伝達されて「見えている」と感じ取ることができるのです。
夜行性動物と深海魚の目
光をはね返すことによって、再び網膜が刺激され、光を再利用することができるため、わずかな光でもよく見えるのです。
といっても、人間同様、「見る」ために必要不可欠なのは『光を感じること』に変わりはないので、わずかな光もない真っ暗闇では、夜行性動物もよく見えるわけではありません。
光の届かない、深い海に生息する深海魚の中には、長い歳月を経て、目が退化してしてしまった種もあります。
これらのことから、「見る」という行為において、『光』がどれほど重要なのかがわかりますね。
瞬きで目を閉じている時間は?
意識的に目を閉じて光を遮断している状態とは対照的に、まさに『一瞬』の出来事であり、「見る」行為に支障をきたすことはありません。
しかし、睡眠時間を除く1日をトータルで計算してみると、瞬きで目を閉じている時間は30分以上にもなります。
「見」という漢字の由来など
改めてよく考えてみると、「観」、「診」、「看」、「視」、「見」という様々な漢字があり、それぞれ違った意味を持っていることがわかります。
「観」→「よくみる」、「細かくみる」、「注意してみる」
「診」→「隅々までてぬかりなく、みて判断を下す」
「看」→「手をかざしてよくみる」
「視」→「目でみる」、「特に気をつけてみる」、「注意してみる」
そして「見」という漢字は、「目立つものを人が目にとめること」という意味があり、まぶたを持つ目の象形である『目』と、人の立った姿の象形である『人』という字を合体させたものです。
なるほど・・・意識してじーっと見ていると、足が2本生えた大きな目のように見えてくるから不思議です。
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